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「何で直ぐに出ねぇんだよっ!?
俺が電話してんのにっ!!」
『はあっ!?』
「まだテメーが寝んには早過ぎんだろっ!?」
『ちょっ、何言ってんだよっ!?』
電話越しに相手が怒っている気配が伝わってきたが、透はそれを無視して話を続けた。
「いいから聞けよ!
俺、
またフラれたーっ!!」
『えっ?』
「3回目だぜっ、3回目!」
『3回目って』
「終わりなんてあっけないもんだぜ?
たった一言。
それじゃ、さよなら。
だってよ」
ややの間の後、相手は静かに尋ねてきた。
『……何でフラれたんだよ?
浮気でもしたのか?』
「するわけねーだろっ!?
自慢じゃねーけど恋人一筋だったよ」
『なら何で?』
「一緒に暮らしたいって言われたんだよ」
『は?』
「だから一緒に暮らしたいって言われたんだって!」
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