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『それの何処に問題があるんだよ? 真剣に付き合ってたんなら当たり前のことだろ? ……ったく羨ましい』 「羨ましい、ってお前はモテるだろ?」 『モテても長続きしなきゃ付き合う意味ないだろ? お互い真剣に付き合ってたならゴールを意識するのは当たり前だろ? お前だって恋人一筋だったなら問題なかったんじゃないの?』 「問題あるだろーっ!? 俺はまだ25だぞっ。 この歳で生涯を共にするとか、まだ簡単に答えを出せねぇって!」 『何言ってんだよ? 25でゴールしてるヤツなんて世の中いっぱいいるだろ? 誠意を見せてやれよ?』 「そんな風に言うなよ。 こっちにはそう簡単には決められない事情ってもんがあるんだから」 『何だよ? 事情って?』 「知ってるくせに。 なー、近いうちに飲みに行こうぜ? フラれた俺を慰めるのがお前の役目だろ?」 『………いいけど…………。 誰なの、お前?』 「えっ!?」 透の心臓がドキリと跳ね上がり、一気に酔いが醒めていった。
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