恋は“たい”から出来ている

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「……あの、鈴木さんでは？」

さっきまでの威勢の良さはどこへやら、透の声は小さく遠慮がちになった。

『違うよ』

「すみませんっ、間違えました」

相手のぶっきらぼうな否定に恐縮しつつ、透は顔も見えない相手に頭を下げて電話を切ったのだった。