始まりはいつも突然で踏み出した時には世界が変わる。

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人間は他者を傷つけずに生きることができない。むしろ傷つけた経験から正しさを優しさを学ぶのである。長くなったが以上の考察の結論ーーージャムおじさん昔クソヤンキーだった説を私は唱える!! 「はい、書き直し。あのなぁ私は漫才のネタを冬休みに宿題にした覚えはないぞ。おまえこれツッコミどころ多すぎるだろ。まず高校生になってアンパンマンで読書感想文とはどういう神経してるんだ? そんで400字詰め原稿用紙5枚わけわからん自論を繰り広げた挙句の結論がアホすぎる。」 「……いやそれはあのほら、めっちゃペンが走ったんすよ。だから勢いに任せて、」 「適当に埋めようとした結果着地点を見失っただけだろーが。」 「うぐっ……」 ため息をつき、髪をかきあげる先生に俺は黙りこむ。 「ところで曲家(まがりや)。」 「……なんすか?」 「君は部活には入らないのか?」 部活……。俺には無縁の言葉だ。 「入る気はないですし、そもそも俺なんかを受け付ける部がないでしょうよ。」 それを聞いた先生はどこか寂しげな顔をしていた気がする。
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