1番近くて1番遠い

第1章

宗介は私が教員になって2ヶ月後から関係が始まった相手だ。

関係が始まった、
なんて色気のない言い方になるのは、この関係が不倫だから。

宗介は私より10歳上で、
新卒で教員になり赴任した学校にいた。

当時34歳。
あれから3年が過ぎて、私は実家の近くの学校へ転勤となり、お互いに歳も関係も重ねていた。

27歳の私はいわゆる適齢期だが、
こんな疲弊した毎日では、結婚なんて考えられない・・・

というより、宗介とは不倫なのだし、
結婚なんてそもそも無理な話。

車で2時間はかかる距離に離れても、
私達の遠距離不倫は続いていた。

この関係を終わらせる理由がない。

宗介は優しかったし、教員としても実力はピカイチだ。
外見もまだ二十代かと思う位若くて、
そして、身体の相性がいい。

疲れた時ほど、私は宗介のぬくもりが欲しくなる。

ストレートに言えば、宗介とSEXがしたい。

宗介に包まれる安心感だけが、
今の私を癒す拠り所だった。