第1章

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「大会は2日間だから。1日目終わるの多分5時くらいなんだ。」 「じゃあ、6時くらいに 迎えに行けばいい?」 「いや、5時半でいいよ。 6時までなんて、待てない。」 宗介はいとも簡単に 私の心を浮上させる。 「分かった。じゃあ、 いつものロータリーまで行くね。」 宗介がこっちに来て合う時に いつも待ち合わせる駅前のロータリー。 宗介はお酒を飲むから、 運転はいつも、私の役目だ。 私はお酒が全く飲めない。 電話を切ってから、 カレンダーに丸をつける。 今週土曜日、 宗介に会える。 あと3日だ。 明日着ていく服と、土曜日に着ていく服を選ぶ。 土曜日の分は下着も選んで そっと服の下に隠した。 もう、服を脱がされる時の事を考えているなんて、たまらなく卑猥な気がするけれど私は準備しながら心が救われていた。 あと3日だ。 あと3日、頑張ろう。
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