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「わりぃ、バイトの時間だ」
侑李は時計を見ながら、あっけなく話しを切り上げると、そそくさとバイトへ行ってしまった。
「またな!」・・なんて俺とシルフィに簡単な挨拶を残して。
侑李がいなくなってから何かを確かめるようにシルフィが口を開いた・・
「シオンは・・その、君たちに私たち一族のことは何も話してないのか?」
さっきまでの俺たちの話しの中にシオンの一族についての話がまるでなかったことを疑問に思ったのだろう・・。
「・・一族のどんな話しですか?」
俺はわざと聞き返した・・
「・・いや。知らないならいい」
シルフィは早々と、話しを終わらせた。
・・シルフィに俺が知ってる話しをするべきかどうか一瞬迷った・・その結果、やっぱり シルフィにはシオン同様、真摯に誠実に向き合うべきだと思った・・
「あなたが望む答えたなのかわかりませんが・・」
俺は、シオンの一族の歴史書を読んだことやシオンの屋敷で会った妖精たちの話し・・魔力を持つ妖精フエイに危ないめに遭わされたことなど・・俺の知り得るすべてのことをシルフィに話した。
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