美しく残酷で優しい間･･この世界で君と･･･第Ⅲ話

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シルフィは俺のバイトの時間を確かめてから・・
「少し、私の話しを聞いてほしい」
・・そう、言って静かに話し出した。
アイルランドでは一族のことはよく知られていたために好奇の目で見られることが多かったらしい。シルフィはウェルズリの一族の宿命が受け入れられず自分の身体に流れる血を憎んだこともあったらしい。そんなシルフィにはウンディ―ネの声を聞くことなどどうでも良かった。
ウエルズリの長男として生れたことは重荷意外の何物でもなかったのだから・・。
シルフィが10才になった時シオンとメディアの双子の兄妹たちと別れて暮らさなければならない一族のしきたりも納得できなかった。購えない一族の運命を呪い、憎しみと怒りと哀しみを胸に抱えた。
・・シルフィの感情のすべての矛先は妖精たちに向けけられた。
自分の中に流れる血を否定するように、妖精たちを傷つけ・・酷く扱ったのだ・・
「普通の人間に生まれたかった・・よ」
シルフィは泣き笑いのような顔で言った・・
「・・たける・・泣いているのか？」

シルフィに言われて気が付いた・・俺の頬に涙が伝ってた。