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良かった・・ふたりは和解できたようだ。
ケットシ―の話しの通りシルフィがこれまでの妖精たちへの仕打ちを反省したうえで今後、妖精に手を出さないことをシオンに誓約したらしい・・。
俺はシルフィが抱える一族への憎しみが少しでも和らげばいいと心から思った。
晩餐会も和やかな雰囲気で終盤に差し掛かった頃・・
「ところでシオン、おまえはウェルズリの地位も名誉も莫大な財産も全て受け継ぐわけだ・・私にも1つだけ欲しいものがある」
「なんでしょうか?私に、用立てることができるものであればなんなり―――」
「武瑠をくれ」
はい~?その場の空気が一瞬にして固まった・・
「「どういうことだ!」」
シオンと侑李の声が重なった・・
「そういうことだ、私は武瑠が欲しいアイルランドにつれて帰りたい」
「何をバカなことを、武瑠は物ではない!・・私の大事な幼馴染だ」
「おまえにはもう1人、幼馴染、少年Bがいるではないか?それでよかろう?」
「「・・?」」
二人の頭に?マ―クが浮かんでる・・。
・・この期に及んでも侑李は少年Bのようだ・・イヤ、それどころではなかった・・
「武瑠、私と一緒にアイルランドに来て欲しい」
・・ シルフィのあまりに真剣な眼差しに俺は言葉が詰まって ・・返事ができなかった。
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