6人が本棚に入れています
本棚に追加
放課後になり卯月が声をかけてきた。
「京極さん、新しい古本屋さんが出来たんですけどご一緒に行きませんか??」
「もちろんだわ。調度新しい小説を読みたいって思っていたところなの」
それは良かったです♪と卯月は頷き、帰り支度を始めた。
貴和子もカバンに教科書やランチボックスをしまい、それから校舎を後にした。
「それがですね、不思議なんです」
「不思議?」
聞くと卯月は、うーんと考えるように話始めた。
なんでも、その本屋は卯月の帰り道にあるらしい。
一昨日そこを通った際には、そこはサラ地だった。
ところが今朝には古本屋が建っていた。
いくらなんでも、小さな店舗といえども一晩で建物は建つものだろうか。
「なにか、場所を勘違いしていたのではない?」
訝しがる貴和子に苦笑する。
「そうですよね♪」
最初のコメントを投稿しよう!