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放課後になり卯月が声をかけてきた。 「京極さん、新しい古本屋さんが出来たんですけどご一緒に行きませんか??」 「もちろんだわ。調度新しい小説を読みたいって思っていたところなの」 それは良かったです♪と卯月は頷き、帰り支度を始めた。 貴和子もカバンに教科書やランチボックスをしまい、それから校舎を後にした。 「それがですね、不思議なんです」 「不思議?」 聞くと卯月は、うーんと考えるように話始めた。 なんでも、その本屋は卯月の帰り道にあるらしい。 一昨日そこを通った際には、そこはサラ地だった。 ところが今朝には古本屋が建っていた。 いくらなんでも、小さな店舗といえども一晩で建物は建つものだろうか。 「なにか、場所を勘違いしていたのではない?」 訝しがる貴和子に苦笑する。 「そうですよね♪」
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