約束

3/4
前へ
/21ページ
次へ
お節介の様でも、イリョスにとっては、唯一心を許せる存在であったが、 それと同時に、少し関わり憎い存在でもあった。 「なんだよ?また俺を叱りに来たのか??」 「あなたは、いつも自分の気にくわない事があれば すぐ喧嘩なのね」 「うっせぇ!」 ルアは、一息ついて、にっこりと一言。 「助けてあげよっか?」 「本当か!?」 余りにもあっさりと来た救いの手に、戸惑いながらも、イリョスも笑顔になってしまった。 しかし次に、ルアの顔を見た時には、深刻な顔に代わっていた。 そして、重い口を開く様に。 「その変わりに 私のお願い聞いてくれる?」 「お願い・・・?」 そして、ルアは、小声で、イリョスに話し出す。 その時間は、約3分程。 「なるほどな。」「どうかな?」 「だが 禁忌なんだろ?」「うん・・・」 「だけど、それで、この村が呪いから解けるなら」 震えた声でルアが、もう一度聞く 「協力してくれるの?」 「わかった!いいぜ!面白そうだしな!」「ありがとう・・・。」 「ちょっと待ってね」 そう言ってルアは、警備の男に、眠りの魔法をかけ、 イリョスが入っている牢屋の扉に魔法陣を描き、牢屋を開ける。 「やっと出れるぜ!!」「しぃー!静かに!」 「悪い悪い・・・しかし意外だな。ルアが、ここまでするなんて。」     
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加