後日談 マイヤール辺境伯家の婿入り事情

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 呆れた物言いの父の言葉に、コレットは顔を真っ赤に染めあげた。何か言い返してやりたいのに、言葉の続きが出てこない。  コレットが口をぱくぱくと動かしていると、それまで黙っていたセルジュが静かに手を挙げた。  父がセルジュに目を向ける。こほんと軽く咳払いをして、セルジュは確かめるようにその言葉を口にした。 「それはつまり……貴方の息子になることを認めて貰えたと、そう受け取ってよろしいのでしょうか、()()()()()」  自分がそう呼ばれたわけでもないのに、コレットの頬が瞬く間に熱をあげる。  ふうっと大きな溜め息をつくと、父は酷く不服そうな表情でセルジュの問いに答えた。 「認めざるを得ないだろう。他でもない、コレットがきみを選んだのだからな」
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