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海の願い
そこには大量のヘドロが溜まっていました
此れは大変な事です
オニヒトデの死骸やら川から運ばれてくる汚泥が
潮止まりの底で異様な光景です
魔物の住む世界です
アンコウは教えてくれました
この潮溜まりには海の歴史が層になって積もっている事を
私は息が詰まってしまい喘ぎました
喘ぐ私を見たアンコウは
提灯の光をさらに強くして
もと居た崖っぷちの岩場まで飛ばしてくれました
そうなんだ一度汚した海は
気の遠くなるような時間が必要なんだ
何時か地球のマントルで燃え尽きるまで・・・
岩打つ潮騒の音で目が覚めました
アンコウと遊んだのは夢だったのでしょうか
朝日を浴びて迷わぬように東へ向かって
帰る事にしました
完
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