第一章・道を逸れて

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崖の上で   波の岩に砕け散る音がする   もう其処だ鉈で切り進むその先に   風になびいた松の木が見える   えっ此処は・・・・   波の打ちつける断崖絶壁の上   降りる事も出来ない断崖だ   戻るにはもう太陽は海に沈みかけている   此処で野宿と決めたら気も落ち着き   海に傾く夕陽に目を凝らす   岩肌に腰を下ろし座り込んだ   疲れもあったのかうつらうつらとしていた   広い広い海を眺めている私に   夕陽が微笑んでいる   深い深い海の底へ入り込もうとしている夕陽   ゆっくりゆっくりと光の矢を放ちながら沈む夕陽
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