魔法薬局のバイト事情

1/25
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ

魔法薬局のバイト事情

「お大事に」 薬を受け取り帰っていくお客様に頭をさげる。 高校2年生になったわたしが最近始めた、魔法薬局でのアルバイト。 業務内容は、魔法薬師が依頼人のために調合した魔法薬をその人に渡したす事務的な仕事だったり、局内の掃除なんかの雑用をやったりするくらい。 魔法薬局で働くからと言って、魔法薬の生成ができるわけじゃないんだ。 魔法薬を生成し、それを販売するには国家資格がいる。 そしてその国家資格、国家魔法薬師の資格を得るためには超難関のアカデミーを卒業しなければならない。 ちなみにこのこじんまりとした薬局の従業員は、局長とバイト2人だけ。 わたしともう一人、同じ高校の後輩、ロイ君だ。 ちらりと視線を横に移す。 ロイ君は箒(ほうき)を持って黙々と薬局内の掃除をしている。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!