《ヤツィー族》の伝承歌

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  神は無慈悲で浅慮であった。 [重さ]という名の罠をはり、 すべてのものを閉じこめた。 雑にまるめた泥団子の上に。 ひとつの大きな氷精が [重さ]の罠に捉えられ、 泥団子に墜ちた衝撃で 砕け四散し滴となった。   罠の虜囚の全てのものが 水精たちを犯し喰らった。 さまざまな者に犯されて、 さまざまな子を水は産む。   無力な小さい水の子が、 [空の王]から犯された。 これがわれらの母である。 われらを産んだ母である。    
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