ACT.2 生徒会棟

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「ぎゃあ! 追いつかれるー!!」  全速力で駆け出す部長。だが扉にその手がかかる寸前、体が宙を飛んだ。こけたのだ。  その投げ出された足をTZー1000が掴む。  だが、その投げ出された両腕を、アリスと太郎が引っ張った。 「うおおおおおおおおおおおおおお!!」  渾身の力を振り絞り、太郎とアリスは部長を引き上げる。  とうとう部長の体が室内に入ったところで、アリスは思い切りTZー1000の顔面に蹴 りを食らわせた。その隙に太郎は、扉を閉めた。ガーン! と重厚な音をたてて扉は閉ま る。ガンガンと扉を叩く音がするが、びくともしない。レーザーが放たれたような電子音 もするが、この分厚い扉を貫けはしないようだ。  三人は荒い息を吐きながら、各々に冷たい床に転がった。 「つ、疲れた……」 「もう僕、この場所には二度と来たくありません……」 「わ、私も……」  部長は、手の甲で額の汗を拭った。そして上を見て、天井に指差す。 「あったぞ、三階への階段」  アリスと太郎は、部長の傍までにじり寄った。  頭上には、丸く穴が繰り抜かれていて、梯子が収納されている。  部長は立ち上がって、梯子に手をかけた。バネ仕掛けの梯子が開いて、床に着いた。     
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