ACT.3 VS生徒会

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 顔を上げる山田太郎。それに釣られ、山田部部長も山田アリスも不機嫌そうに眉を寄せてようやくスマートフォンから視線を外した。今初めてこの部室に来客が訪れていることを知った山田部代表は、刺々しい口調で声を投げた。 「なんなんだよ、あんたら」  ーーよくぞ聞いてくれた。  獅童はやっと自分に注目が集まった状況に若干テンションが上がりつつ、口を開く。 「俺達はな、この東西学園の平和をまも」 「僕たちは生徒会だ! 君たちが不順な動機なく部活動に励んでいるか見回りをしているのさ!」  が、またもや獅童の台詞を、銀縁メガネの少年が横取りした。 「おいシュウ……」 「は~? 生徒会ー?」  部長は胡乱げな顔つきで、音をたててパイプ椅子から立ち上がった。 「生徒会が抜き打ち検査って、一体全体なんの権限があってそんなことしてるんすかねぇ?」 「部長、顔が怖いです」 「部長、それじゃチンピラだ」 「大体よぉ、生徒会ってお前ら名前くらい名乗れやボケナスどもが!」 「よくぞ聞いてくれたな、俺のは生徒会長神宮寺、」 「僕の名は朱馬憐一(シュウマレンイチ)。ここ東西学園のトップツー・副生徒会長の座についている。君たちのような平凡な生徒と一緒にしては困るな」 「へ、平凡だとぉ……!」  山田という苗字の特性上、「平凡」「普通」「凡俗」などという言葉に人一倍コンプレックスのある部長は歯噛みして拳を握りしめた。     
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