カラオケオフ会の罠

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んんっ?! こいつこんなにでかかった? ずっと隅で話していたから分からんかった。それに何より、なかなかいい男ではないか…。 モブ1がマイクを握り、ゆらりと前へ出る。モブ2が「あ、あと、あいつ彼女居ます」と私に言う。そんな気ねぇわい!ってか、失礼なやつだな。 そんなこんなで、モブ1が歌い出すと、 「うおぉおおおぉおぉ」 す、凄い歌唱力! うまいだけじゃない、ちゃんと自分の持ち味を活かしてる。 マイク君じゃなくて、次もこいつ歌わねぇかな、などと思いながら、ふとマイク君を見ると、 「うぅう…………」 泣いてる! なんで?感動したの?モブ友人の歌に?わかった!記念日か!お前らあれか、「お前のために歌うぜ!お前の好きな曲」みたいなめんどくさい奴か? いや、だがしかしマイク君なんか顔険しいぞ… 今度は何っ! モブ1が歌い終わると、次の曲は入っていなかった。 モブ2君が前へ出る。 「……と、言うわけだ。マイク君」 いや、どう言う訳だよ…。 一人離れて座っていたマイク君がガバっと顔を上げ立ち上がった! 「ヴォーカルは俺がやる!」 もしもし亀さんウサギ君と私を置いてかないで!
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