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ご飯をちょうど食べ終えた時に兵士の格好をした二人組が来て「すいませんが、王が御会いになりたいそうです」と言ってきた。
「いや、俺たちは冒険者で……」
「今、お会いになられたいと言ってるので、同行してもらえないでしょうか?」
慶一郎を見るとうなづくので、分かったと席を立ち兵について行く。連行されているわけでもなく、特に丁寧でもなくごく普通に城まで連れていかれ、大きな扉の前で待たされる。
「ロン、お前ポケットに隠れてろよ」
「わかった!」
「駿、僕達何かしたっけ?」
「イベントならいいんだけど、ちょっと違うよな? 来たばかりだし」
ギギーーーっと大きな音と共に扉が開き、前に進むように言われ階段の手前で膝をついておじぎするように言われ、兵の真似をしてお辞儀をする。
「よくここまで来てくれました。王は今居ないのですが、滞在はこの城でゆっくりとしてください」
「その声!」
まだ何も言われてないのに、聞き覚えのある声につい頭をあげてしまい、兵に怒られる。
下がりなさいとの声とともに兵が下がり、三人になった途端、慶一郎も顔を上げて何で?と言った顔をしている。
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