シュケール城

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「それでもレベルが上がるのは早いと思ってたんだけどな……」 「私も宝物庫から出せる限りの武器や装備品を送ったのですが……」 「みんなに送ってたの?」 「いえ、緒方様だけに。最初に何も出来ずに森へ行かせてしまったので……それに、あなた様ならば最後まで残ってくれる予感がしたのです」 「意味わかんねー。それに、風の玉はちゃんと五人のうちの一人が取ったんだろうな?」 「それは間違いなく。ですが、夢の世界に魂が来ている事に気づいたプレーヤー達が各地でグループを作り、勢力を伸ばしています。城の兵もそれに対抗するのが精一杯で、殺さないようにしているのですが……」 「それで死んだ人が人間の世界でも死んだんだ」 「その通りです。多分ですが、故意に行われたことに対しては、ゲームと言う枠から外れてしまっているのだと思うのです」 「みんなどのくらい強くなってるの?」 「剣士の方は黒魔法士に、黒魔法士の方は剣士に。もう一方は武闘家から魔物ハンターへ転職され、今三つ目の職業が終わるところです」 「そんなに差があるんだ……このままだと山頂に行っても勝てるかどうか」 「こちらへ……」
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