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そうすると、多分あれだ。
白パンツのおかげか、だんだん頭がはっきりしてきた。
ここは、誰かが作ったハーレムなのだ。
しかも、そいつは多分、「どう見ても未成年の少女」の清きおパンティー様に躊躇なく顔を突っ込むようなうらやまけしからん変態野郎。
そうとしか考えられない。
しかし、よっぽどオレはそいつに似ているのだろうか。
美女たちは代わる代わるオレの顔を見ては首をかしげていた。
とにかく、オレには女の子に免疫がないのですよ!
いきなりパンツ見せてくれる子とかいなかったんですよ今までの人生!
っていうか、お姉さん達全員で何人いるのよ。
え……と、9人??
うわ、ちょ、待って、助けて!
そんなに女ばっかにオレ一人って何なのよ!
しかも、何すかこの美女率&巨乳率!
よく見ると中にはほぼ全裸くらいの人もいるじゃないすか。
うわっ、やめてっ。
ゆっさゆっささせてこっち来ないで!
うわーん怖いよー!
女の子怖いよー!
「転生したてだもの。いきなり調子は戻らないわよ」
そう言って巨乳にビビるオレの前に立ったのは、20歳くらいの女だった。
栗色の髪をした、大きな瞳とかわいらしい唇が印象的な女。
熱でもあるような顔をしていたのだろうか。
彼女は心配そうにオレの方に手を伸ばしてきた。
オレの身体を気遣うように額に置かれる手のひら。
胸元にかかる、絹糸のようなまっすぐな髪―――
彼女の顔を見たとたん、その容姿が記憶の中の知り合いにリンクして、オレは思わずある人物の名前を口にしていた。
オレが美大に合格していれば、真っ先に会いに行っていたはずの人物。
彼女は、栗生美姫にうり二つだった。
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