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【第四話】神様生活
当然ながら、屋敷の中にあるものは皆、オレの知らないものばかりだった。
大聖堂のようなエントランス。
天窓には天使の踊るステンドグラス。
中に入ってみると、その美術館のような雰囲気に圧倒された。
これが、神殿っていう奴なのか。
「はぁー、すっげぇ」
さらに奥へ進むと、建物内はたくさんの絵画や彫刻、陶磁器などが飾られ、高そうな品々で埋め尽くされていた。
何がどういうものなのかはよく分からない。
だが、価値の高いものなのはそのオーラで分かった。
オレも何年も美大を受験する人間。
こういう雰囲気は嫌いじゃなかった。
「何かこれ、見たことあるな」
そんな事を思いながら調度品類を見て歩いていると、それらの中にオレでも名前を知っている作品がいくつもあることに気付いた。
レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ミケランジェロ、モネ、ゴッホ、そして、アンディー・ウォーホル、雪舟、東洲斎写楽、横山大観、岡本太郎……。
適当に見ただけでも、時代や国を問わず様々な芸術家の作品があるのが分かった。
極めつけはアメリカや日本の有名なアニメのセル画まで発見してしまった。
恐らく、アポロンが集めたコレクションなのだ。
これらはもしや、「神の域」に達したと認められた作品なのだろうか。
こんな「名誉」、本人たちは知らないだろう。
オレはまだ生きている芸術家たちに、この事を教えてやりたくなった。
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