4/4
前へ
/56ページ
次へ
僕はいつも整頓されていた白い引き出しを開け、 お気に入りだった白地に花柄のスカートを丁寧に取り出す。 なんて軽いんだろう。 膝に垂れた生地に君の足はない。 君を抱くように僕はやさしく引き寄せる。 さらりとした感触は君のものだ。 変わらないよ。 その間開きの唇が。 その顎から首にかけてのラインが。。。 僕の瞳にペパーミントみたいな清々しい涙が生まれる。 ねぇ。今日は、もう最後にするから、黙って泣いていいかい。。。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加