16. 伝えたいこと(青山)

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「快斗、帰りどこか寄るか?」 「わりー。俺、ちょっと寄るとこあるから。先帰っててくれ。」 俺は響に声を掛けると、バッグを背負い、素早く部室を出た。 いつもの場所に、あいつがいる気がするから・・・ 俺は体育館前の水道に走った。 思った通り、そこには成瀬が立っていた。 「お、お疲れ様!」 心なしか顔が赤い気がする。 「体調悪いのか?顔赤いみたいだけど。」 そんなことないよと、手をぶんぶん振っている。 「応援ありがとな。シュート前、叫んだの成瀬だろ?」 そうだ。 シュート前に聞こえたのはこいつの声だった。 「うん、なんか叫んじゃった。」 へへへとはにかみながら笑っている。 あ、やべー俺本当に・・・ 「シュート入らなかったけど、すごくいいシュートだったよね。あとあと、その前のフェイントなんか・・・」 「あのさ」 「え?」
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