6. ミッション2!?(成瀬)

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6. ミッション2!?(成瀬)

「砂浜の文字残ってたよ。」 「ほんと!?悠里ありがと!!」 杏子は頬を赤く染めて、笑顔でお礼を言った。 あーほんと可愛い。 「んじゃぁー次ミッション2ね!!」 「えー、2もあるの!?」 「コンプリートしたらハッピーシングスでパンケーキ奢ってあげるから!」 あそこのパンケーキ、テレビの特集見て食べたかったんだよね。 「・・・Mt.Blue(マウントブルー)のフレンチトーストもつけてね。」 「はいはい。」 あそこのパンはみんなおいしいけど、 フレンチトーストは絶品だ。 「それで、何したらいいの?」 「朝比奈の情報集めて欲しいの!」 「えー!?生徒会で接点あるし直接聞けばいいじゃん。」 「この前も言ったけど、あいつ私の前じゃ無口で愛想無くて最悪なのよ!」 前は最悪までは言ってなかったよね・・・。 じゃぁなんで好きなんだ。 不思議に思ったけど、声に出しては言えなかった。 「私、ほんと話したことないんだけど。」 「うん、だから青山に聞いてみてよ。」 「青山くん!?」 ちらっと窓側の席を見てみる。 青山くんが必死にノートを写している。 そして何か説明している朝比奈くん。 「あの2人、中学のころから仲いいみたいなのよね。朝比奈と話すより簡単そうじゃない?」 そうかな・・・。 「杏子は青山くんと話さないの?」 「・・・この前、購買部にかたティー買いに行った時に、残り1本だったからちょっともめちゃって。 それからはまるで怯えた犬のような眼差しで見てくるのよね。」 杏子は困っちゃったわと 肩をすぼめた。 杏子、"かたわれ時の紅茶" 通称かたティーのことになると、まわり見えなくなるもんな。 きっときつめに威嚇しちゃったんだろうな。 青山くんかわいそう・・・。 「悠里チワワっぽいし、仲良く話せるんじゃない?」 それ関係あるのかな・・・。 「ちょっと様子見て話してみます・・・。」 そんな話す機会とかあるのかなぁと思いながら 私は自分の席に戻って授業の準備をした。
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