-独占の権利-

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「そ、総司……!」 「左之声がでけぇんだよ馬鹿野郎ッ!」 「よりによって総司…」 沖田の登場に永倉、藤堂、原田は言葉は違えど三人とも苦い顔をしていた。 「ん?僕は参加したら駄目なんですか?」 沖田は原田の側に立つと見下ろし鋭い目を向けた。 「あー…じゃ、総司もやるか。良いだろ?新八、平助」 「僕、総司だけは嫌だ。」 原田は少し考え、永倉と藤堂に目をやったが藤堂は頬を膨らませ沖田の参加を拒否した。 「へぇ…平助は僕の事嫌なんですね。あ、それもそうかこの中なら僕が勝つに決まってますからね?それなら今回は辞めときますよ。」 沖田は挑発するように鼻で笑いその場を去ろうとしたがずっと黙ってその様子を見ていた永倉が沖田を止めた。 「総司待て、お前も参加しろ。」 「ちょ……ッぱっつぁん!!」 永倉がそう言うと藤堂は慌てて永倉を止めたが時すでに遅し。 「さすが永倉さん!では遠慮無く参加させて頂きますね。」 沖田はニンマリと笑い、藤堂は頭を抱えた。 言い出しっぺの原田は何故かその様子をニヤニヤしながら見ている。 「フン、総司俺が勝ってお前のその面崩してやるよ!」 「お手柔らかにお願いします。」 沖田と向かい合った永倉は大きな声で言い放ったが沖田は余裕の笑みを浮かべている。 そしてそんな沖田に腹がたった藤堂もやる気を出したのは言うまでもない。
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