-独占の権利-

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燃え上がっている四人の前に静かに現れた人物がいた。 「……原田さん俺も参加させて頂きたい」 その人物とは斉藤一だ。急な斉藤の登場に言い合っていた沖田、永倉、藤堂は口を閉じ目を見開いた。 「「「一ッ(くん)!?」」」 「おぉ、珍しい事もあるもんだなぁ!桔梗ちゃんの事になるとこの堅物の一も動くとは…」 原田はニヤリと笑い斉藤を見た。 「いえ……そういう訳では…。丁度上原に頼みたい事が……」 「そんな……ッ一くんが参加なんて駄目です!」 そして先程まで余裕の笑みを浮かべていた沖田は斉藤の登場に酷く狼狽え大きな声でそう言った。 「総司なんだぁ?一が居ると勝てねぇのか?」 「……ッふん、相手が一くんであろうが何人増えようが勝つのは僕です。」 そんな沖田を見て永倉はにやにやとして沖田をからかった。その横で藤堂は何やら項垂れていた。 「…総司に一君じゃ僕絶対勝てないよ」 「……駄目ならばまた今度にでも」 藤堂をちらりと見た斉藤がそう言ったが原田が言葉を遮った。 「人数は多い方が勝負も盛り上がるってもんだ!よし、一も参加しろ!」 「…恩に着る」 斉藤はそれだけ言うと直ぐにその場を立ち去った。 そしてこの勝負に参加するのは 沖田、永倉、原田、藤堂、斉藤の五人となった。
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