第1章 4兄妹の絆

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長女ミリアは兄ディーノの一つ下で、ディーノと同じくとても美しく、だが気性の荒い性格であった。 (男になんて絶対に負けない… 私が母さんの代わりに必ず兄弟を守ってみせるわ…) 彼女は夜の世界で生きていた。 街の歓楽街にある[パールベニス]というショーパブでダンサー兼ホステスとして働いていた。 母親譲りの美しい顔立ちで、その艶やかな容姿とブロンドヘアで観客を魅了し、彼女のステージを観に遠方から多くの人々が店に訪れた。 ステージを終えたミリアに常連からの指名が入った。 「今日も綺麗だねミリアちゃん、君のステージはいつ観ても興奮するよ」 「あら、そーなの?別に私はあなたの為に踊ってる訳じゃないけどね…」 冷めた表情で淡々と彼女は接客する。 「さっきのステージの照明は私のタイミングとズレてたから、全然納得出来ないわ、そう思うでしょ?」 「えっ、うっ、うん… そーだね、確かに少しズレてたかな?」 ミリアは呆れた顔でため息をついた。 「ホントに分かってるの? 実は私の身体ばかり見て踊りは観てなかったんでしょ?」 分かり易い常連である。 「あっ、えーと、そーだね… 君の身体ばかり見てたよ、ゴメンね…」
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