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8勝7敗。
「ヤッタ勝ち越し!」
「なにっ!?それは聞き捨てならん!!エース!もう一戦や!!」
「あなた、見回りの時間ですよ?」
ムキになっている社長に奥さんの鶴の一声が掛かる。
「なぁーんやぁ!つまらんなあ!僕の相手になんのはエースしかおらんのやで!!こっちに居る間にキッチリ勝負つけんと!!」
「はいはい。それなら今夜嶋田くんを夕飯にご招待なさったらいかがですか?」
宥めるように打川さんが微笑んだ。
女性は大変だな。妻になったり母親になったり…………
「おっ!エエな!!…どや?エース!?」
「や…でも俺、雄大さんと……」
「何や!?そしたら雄大も呼び!丁度ええ!アイツに攻め方教えてやってくれ。雄大の囲碁はアイデアが足りんねや!ウンウン、それがええ!な!?」
社長のゴリ押しに苦笑する。雄大さんと寮の階段でトレーニングするつもりだったけど………
「それじゃ雄大さんに聞いてみます。」
社長が嬉しそうに大きな声で笑い、立ち上がった。
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