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でも、瑞穂にとっては大の仲良し。 俺は冗談なら言えるけど『行雄ちゃん』なんて口が裂けても言えません!!てね。 俺は社長に付き従い、海運コンテナが積まれているエリアから見回りを開始した。 みんなが笑顔で頭を下げ、社長が頷きながら冗談を飛ばす。 然り気無く世間話をしながら社員の様子を観察し、問題が無いかを探る。 驚いたことに、社長は全員の顔と名前を覚えていた。 それだけじゃない。一人一人の家庭環境や趣味の域までも熟知していて、母親の具合はどうだとか釣りの釣果とか、子供が何歳になったとか、事細かに記憶してそれぞれを労ったり励ましたりしている。 あまり会うことのない社員にまで目を配る様子に舌を巻いた。 社長は人をノセるのが上手い。 それは助手を懐柔する時点で既に証明されている。 サービス精神旺盛な大阪気質なのか頭が良いのか……… 恐らく両方なのだろう。 “彼についていけば安心で楽しい” みんなのそんな思いが大友運送をここまで大きくしたのだ。 そこには並々ならぬ努力があっただろうし、強いリーダーシップも必要だ。 見習うべきところは沢山あった。
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