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「困ります……あんなの……」
「あんなの?」
態度と言葉は裏腹だ。
「だから人前で誘うような真似……ンッ……」
見慣れぬベッドルームで力強い腕に抱かれ
身を投げ出すようにして
僕は執拗な口づけを受け入れていた。
「やっぱり……すぐに戻らないと……」
言うものの――。
「黙れ」
「でもっ……」
頬を掴まれ
無理矢理口をこじ開けられれば。
「九条敬のところへか?」
「ンアッ……!」
否定する間もなく
またすぐに奥深くまで熱い舌が捩じ込まれた。
「お兄様っ……」
征司はネクタイを解きながら
僕の身体を軽々とベッドに放り投げる。
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