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僕はうわ言のように囁くけれど
「簡単にイカせるかよ」
言いたいことが分かっているだけに
征司はより深く僕を貫いて
「ンアアッ……!」
「ほら、もう抜けないぞ。どうする?どうすんだよ?」
ゆっくり嬲り者にするつもりだ。
どうする?
どうするんだよ――。
「いやぁっ……」
クラクラする頭を振って反復する。
ごめんなさい
九条さん――ごめんなさい。
火照った体に伝うのは冷たい汗。
「――誰の事考えてるんだよ?」
僕の心を見透かすように
征司が苦々しげに呟いた。
「おまえ今、誰のこと考えてるんだよ?」
「ハァッ……!」
えぐるように貫きながら。
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