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「俺が話したことはここだけの秘密だ。約束できる?」
癖になる眼差し。
説得力のある口振り。
「ええ」
「もちろんですわ」
「口外したら口を縫い付けてやるぞ?分かったか?」
冷たくされればなお惹かれる。
「ええ……」
「約束します……」
それは僕が一番良く知ってる。
痛いほど――。
「それじゃ」
征司は僕の隣に腰を下ろすその瞬間
そっと僕の膝頭を撫でた。
(ダメだ……)
あの日から触れられただけで
いや目を合わせただけですら身体が痺れる。
『ほら、完全なマゾの犬になった顔見せてみろよ』
鞭打たれた痕は癒えても
あの日の激しい調教は――。
まさに身体に刻み込まれた
残酷な甘い鞭だった。
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