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「成る程、成る程、イチマルヨンは、
自殺を望んだのかな?
私はこの申し出に
神の意思を感じたよ、彼は死なない」
と言うと、機械のマジックハンドに
チップを2つとも載せた
それが私の首筋に近寄り
私の内部へと挿入された
マイクロチップが脳へと送られるのが
感じる事が出来た
と、突然激しい稲妻のような光と
過去の映像、そして記憶の奔流が
私を襲った
そして、対局から別の感情
温かい、お湯の様な、爽やかな風の様な
物がそれらを覆いだした
私は大声を挙げていたようだ
気が遠くなって目の前が真っ暗になった
ブツッと、音がして私は機能を停止した
死んだのか?
そう思ったのが最後だった。
私はゆっくりと目を覚ました
「見ろ!ロボットですら己のした事を
恥じて自殺したのだ!
貴様らは一体、何を彼らに遣らせたと
思っているのだ!」
プロフェッサープラチナの罵声が
ゆっくりと耳に入ってきた
しかし、もう、どうでも良かった
私は怒りから悲しみの感情へと
変異していたのだ
そう、私がやったのだ、この私が
スーパーイレブンと呼ばれた
私達数百体のロボットが
惑星ダイアンの兵士科学者
数百万人を殺し
何の関係も無い民間人を含めて
数千万人を殺したのだ
そして、この星のプラチナの科学者と
呼ばれる人々を50名以上暗殺した
そこにいるプロフェッサーゴールド
カイル博士の命で
プロフェッサープラチナと名乗った
アバル博士が私の前にやって来た
「おっ!どうやら生きているぞ
安全装置が働いたな、
あはは、どうだ、気分は」
「気分は最悪ですアバル博士」
私は答えた
「思い出したか、では、私を殺すか?」
「いいえ、基本設計に
その様なものはありません、
カイル博士は間違ったプログラムを
入れたのです、私とその仲間達に」
「ほう、では、裁判の続きでもやるかな?」
アバル博士はそう言うと
私の傍にあるテーブルに銃を置いた
原子破壊銃だ
私は一瞬、
自らにそれを発射したくなった
だが・・・
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