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誕生日、そのプレゼントは?
☆
「リュウさん! ちょ……何すんだよ!?」
「ナニってナニだろ。おら、ちょっとジッとしろって」
「ナニって……意味わかんねぇ!」
十八歳の誕生日の日。完全な大人とはいかないまでも、一応大人の仲間入りを果たした輝かしい日に、俺、都筑祥真(つづきしょうま)はなぜかピンチに陥っている。
タワーマンションの大きな窓からは都会の夜景が惜しげもなく映し出され、テーブルには祝いだからと少しだけ飲ませてもらったブランデーのグラスが残されていた。
映画のワンシーンみたいなロケーションだが、ここは俺が住んでいる家、つまり自宅だ。そして、すぐ目の前には俺と違ってそのロケーションが嫌になるほど似合う男がいる。
その男前に、俺はなぜかソファに押し倒されている……。
落ち着け。そもそもどうしてこうなったんだ?
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