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細かく震えてうわ言のように馨が俺の名前を紡ぐ。その心地よい響きに馨の中で痺れていた俺の雄がまたむくりと質量を増し始めた。
「……あっ、また大きく……?」
「だめだな、まだ馨が欲しくて今夜は眠らせられない。代わりに明日の移動中の新幹線で寝てくれる? 肩を貸すからさ」
ちゅ、と耳朶にキスをして囁いた俺に馨は恥ずかしそうに含んだ笑いで返して、
「うん、いいよ……。だって今夜はこれから始まるんだから……」
どちらからともなく唇を寄せて、俺達はまた一つに重なり合った。
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