究極のS

1/6
前へ
/12ページ
次へ

究極のS

 「!」  「お、目が覚めたようだね。気分はどうだい? まあ、気分が悪かろうが良かろうが、僕には関係ないけれどね」  「こ、ここはどこ?」  ここは、廃ビルの一室。元々は、ちょっと変わった思考の風俗店がテナントとして入っていた様で、街中に在るのでどんなに音を――いや、叫び声をあげても全く問題ないので、良く利用している。  「ちょ、ちょっと、これ何外してよ」  全裸、うつ伏せ状態で手足を固定された家出少女は、僕の方を見上げてそう言った。室内が薄暗いためか、目覚めたらこんな格好になっていて混乱しているのか、家出少女の瞳孔は開いていた。  「ああ、先ずは説明が必要か。結果から先に言うと、これから君を――殺します」  「こ、殺す? 何で私が殺されるの!?」  「何で――って、理由か。……特にないな。強いて言えば、僕の殺人衝動を満たすため――かな」  「な、何を言っているの。早くこれを外して!」  「外すわけないでしょう。それより、どうやって殺そうかな? チャプター? ミキサー? うーん」     
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加