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「い、いやー! 助けてください。お願いします」
「それなら、このゲームはなしだ。せっかく、君が生きて帰りたいと言うから、妥協案を僕は提示したけれど、受け入れてもらえないなら仕方ない、さっさと君を殺す事にしよう」
「ま、待ってください。やります! やりますから――」
家出少女は、僕の提案を承諾した。もちろん、生き死に関わる事なので、僕の提案を承諾する意外に生きる道はないのだから、当然と言えば当然なのだが――。
まあ、このゲームを楽しむとするか。
「じゃあ、どれにする。選んで」
「……え、えーと。……は、は……」
「どうした? 選ばないのか?」
「ま、待ってよ。そんな簡単に選べないよ」
「じゃあ、制限時間を設けよう。後、五秒……四……三――」
「ひ、左! 一番左のカード!」
「本当に、これでいいの?」
「い、いいから。早く見せて!」
家出少女の選んだカードをめくると、ジョーカーではなかった。
「残念だったね。では、爪を一枚剥がさせてもらうよ」
「い、いやー! やめてください。お願いします」
僕は、彼女の左手の小指の爪を剥がしました。
ベリっ!
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