#72 時計

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#72 時計

残業も終わり、同僚と一緒に帰ろうとした時だった。 ポーン♪ポーン♪ポーン♪… 会社に置いてある古いゼンマイ式の置時計の12時を告げる鐘が鳴った。 「…」 「おい、どうした?帰ろうぜ」 「いや、な、コイツが置かれている理由が分かった気がしたんだ」 同僚が見つめる時計は一部の外装が壊れていて、中で淡々と回り続ける歯車が剥き出しになっていた。
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