#76 紅茶

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#76 紅茶

「博士、実家から紅茶が送られてきたので、一杯いかがですか?」 「おお、いただこう」 助手は慣れた手つきで紅茶を入れる、何もいれていないストレートだ。 「…君、砂糖は入れたかね?」 「入れてませんが」 「君の出身は?」 「それ今必要ですか?まあいいですけど、日本の長野県ですね」 「インドでは?」 「無いですよ、この肌はちょっと日焼けしやすいだけです」 「なるほど、分かったぞ」 「何がです?」 博士はお茶を飲み干して言った。 「これ甘茶だ」
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