お隣のトーゴさん

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 なんて感心しているが、俺はミルト対し疑問があった。 「まあ、お前の星の事情は分かった。けど、お前……セックスしたことあんのか?」  オブラートに包みもしない直球な質問に、ミルトの顔がみるみるうちに真っ赤になっていく。そして、ついには顔を伏せてしまい、何度か目にしたあのモジモジを見せてくるのだった。  ……あぁ、やっぱりな。その反応で言わずとも分かってしまう。ミルトがまだ童貞だってことが。 「……ボ、ボク。船に乗れたのは偶然だったんデス。急に欠員が出て、繰り上げになっテ……」 「しっかし、未経験のヤツがいきなり違う星で子作りとは……。難易度高すぎだろ」  呆れたように言えば、さらに肩を落とし小さくなっていく。 「ボクぐらいの年なら、もう経験済みが普通なんデス。結婚だってしている人もいマス。今回、搭乗を止めた人もボクと同い年で、子供は諦めてパートナーと暮らすことを選んだ人なんデス」 「……ん? お前の年で結婚?」  身を乗りだし、じっくりと観察するが、この小さな身体に幼さが残る顔立ちはどう見ても十四、五歳。この年で結婚はガキがガキを作る以前の問題な気もする。いや……でも、この年で経験済みが当たり前という星だ。地球の倫理観で物を考えてはいけないのだろう。  けど、聞いてしまう。 「お前。年、いくつなんだ?」 「えっ? 十八ですけド?」 「……えっ? 十八? ――はあぁぁぁっ!? いやいや、どうみても十四、五だろぉ」  驚きすぎて、雄叫びをあげてしまった。俺の質問を不思議そうに答えたミルトが、その雄叫びに驚き可愛らしい瞳を大きく見開き、ぱちくりとしている。だが、すぐに不満そうに訴えてきた。 「ボクたちは幼年期が長いんデスッ。ボクだって、成人を迎えればトーゴさんよりも立派な身体になるんデスッ!!」 「ほー、俺みたいにか」
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