猫と言うより・・・。

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「要さ~ん」 気だるげに雛人は俺を呼ぶとごそごそと俺の後ろで音を立てだした。 俺はその音源を突き止めるため、雛人をそろそろと振り返った。 「・・・オイ。何してんだ・・・」 「え? 何って・・・寝ようかと思って?」 雛人は上半身裸のまま俺のベッドに入り込んで薄く笑んでいた。 本当にコイツの考えていることはわからない・・・。 「寝るな。俺のベッドだ。しかもそんな格好で・・・」 「俺を咲良だと思えばいいでしょ?」 俺の言葉を雛人はわざと遮り、ニヤリと笑った。 咲良と・・・思え・・・だと? そんなこと・・・。 「無理に決まってんだろ」 俺は僅かに語気を荒げ、窓辺から離れて雛人の潜り込んでいる俺のベッドへと向かった。 「思ってくださいよ~。要さんならそれくらい簡単でしょ?」 雛人はそう言って俺の布団にすっぽりとくるまり、クスクスと愉快気に笑っていた。 俺はそれに大きな溜め息を吐き出した。
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