猫とサクラ

8/18
113人が本棚に入れています
本棚に追加
/49ページ
「あっ・・・んんッ・・・」 そう甘い声を出しつつ頬を赤らめる咲良は愛らしい。 俺はそんな咲良を優しく抱きしめた。 それと同時に咲良が『要さん?』と声を漏らした。 だから俺は『うん?』と返事を返し、咲良からの返答を待った。 咲良は『いえ・・・』と言うと俺を抱きしめ返し、本当に小さな声で『ごめんなさい』と呟いた。 それに俺は吹き出した。 「なっ!? 何で笑うんですか!?」 咲良はそう言うと俺の腕の中でばたついた。 それを俺は強く抱きしめることで制し、何か言いたげな咲良の口を自らの口と舌で塞ぎ込んだ。 それを咲良は拒まなかった。 飼うならやっぱり気分屋の猫より飼い主に忠実な犬だ。 「要さん・・・好きですよ」 口を離すと咲良は開口一番にそう言ってはにかんだ。 本当に可愛いヤツだ・・・。 俺はそんな咲良に優しく口づけた。 けれど、頂けないことが1つ・・・。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!