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「だとしても咲良に痕を付けていいのは俺だけだろ? 咲良。お前のご主人様は誰だ? 友利か? 雛人か? 春海か?」
俺はそう咲良に詰め寄った。
俺にそう詰め寄られた咲良は目を泳がし、頬をうっすらと赤らめた。
嗚呼・・・たまんねぇ・・・。
「おい。何か言えよ」
俺はそう言って咲良の耳をペロリと舐め上げた。
それに咲良はビクリと反応し、僅かに甘い声を漏らした。
「俺のご主人様は・・・要さん・・・です」
咲良は恥ずかしそうにそう言って俺をチラリと上目遣いに見つめ上げた。
嗚呼・・・本当にたまんねぇ・・・。
「・・・あの・・・不安に・・・させちゃいましたか?」
そう遠慮がちに訊ねてきた咲良に俺は冷笑を投げ掛けた。
それに咲良は身構える素振りを見せたがそれは無駄なことだ。
「全然? 怒りの方が勝ってるし」
俺はそんな半分嘘と半分本音の言葉を口にした。
全然?
そんなの嘘に決まっている・・・。
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