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「んッ・・・んんっ!」
そう声を漏らす咲良は必死に痛みに耐えている様子だった。
俺の口の中では血の臭いと血の味が広がった。
嗚呼・・・うまい・・・。
俺は咲良の首筋から歯を退け、噛んだそこを優しく舐めあげた。
それに咲良はまたピクリと反応した。
本当に咲良は敏感だ。
まあ・・・そうさせたのは俺なのだけれど・・・。
「・・・今回はこれで許してやるよ」
俺はそう言って咲良から離れ、身体中に赤い花を咲かせた咲良をできるだけ無感情に見つめ見た。
それでも俺は咲良を綺麗だと思った。
「咲良。お前のご主人様は・・・誰だ?」
そんなことを不意に聞いてみたくなった。
俺のその問いに咲良は小さく、切ない溜め息を吐き出し、潤んだ瞳で俺をトロンと見つめ見た。
「貴方ですよ。要さん」
咲良のその答えに俺は満足させられた。
けれど、もっと俺を満足させてくれ・・・。
そう思うと俺の身体は勝手に動いていた。
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