猫のような蛇のような狼のような

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「好きで悠長にしてるんじゃないです。本当はすぐにでも友利先輩を抱きたいです。メチャクチャに・・・」 雛人は淡々とそう言うと俺の膝の上にゴロリと横になり、またクスクスと笑った。 本当にコイツは猫みてぇなヤツだな・・・。 細く、しなやかな身体に気儘なその性格はまさに猫だ。 『雛人は動物に例えるなら猫ですよね』 いつか咲良が言っていた。 俺もそうだと思い、頷いた。 『けど・・・雛人は・・・』 咲良はそこまで言葉を発すると口を閉ざした。 『けど・・・雛人は・・・』なんだ? 咲良は何を言いたかったんだ? その時は気にも止めなかった咲良の言葉の続きが気になる・・・。 『けど・・・雛人は・・・』 「無理矢理に抱いてもいいんですよ。好きじゃないなら。・・・欲を吐き出すためだけに抱くなら無理矢理でいい。けど、友利先輩はそうはいかない」 雛人は俺の膝上でそう言うとスッと俺に手を伸ばし、その手で俺の頬を優しく撫でてきた。
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