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クスクス・・・。
暗闇の中で俺の耳を突いたのは雛人のそのクスクスと言う笑い声だった。
俺はゆっくりと閉ざしていた目を見開き、未だ俺の膝上に横になっている雛人を見下ろした。
「・・・ドSのド変態の束縛人」
雛人のその一言に俺は吹き出した。
それは雛人だけには言われたくない言葉だった。
「俺のこと言えんのかよ。お前が」
「言えませんね。俺と要さんは同じ穴の狢。だからわかり合えることも多々ある」
同じ穴の狢・・・か。
確かにな。
「咲良から聞きましたよ~? 結構ハードなプレイが好きだって」
そう言ってクスクスと笑った雛人はねっとりとまとわりつくような艶を覗かせていた。
雛人のその艶は男にしては不気味なほど濃厚だった。
「要さんはベッドとかに拘束したりするの好きなんですね。ま。俺も好きですけど」
咲良のヤツ・・・自分から話したのか?
いや・・・。
咲良はそんなことはしない。
「・・・咲良に無理矢理、吐かせたのか?」
俺の言葉に雛人は肯定も否定もせずクスクスと笑っていた。
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