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ブウゥゥーン ブウゥゥーン
ブウゥゥーン ブウゥゥーン
鞄の中にある携帯が着信を告げる為に、チカチカと光りながら振動している。
千鶴は、隣で眠る"彼"を起こさないように気を付けながら、怠さの残る身体をベッドから起こし、電話に出る。
ブ「…… もぉう!こんな朝っぱらからだぁれぇ?」
《いや、もう昼過ぎだよ。》
「あらぁ~、隊長ぅ、おはよぅございまぁす」
受話器からは聞きなれた隊長の声がした。
《依頼人達が結果を聞きに来てるんだけど、…… 例の件はどうだったの?》
どうやら隊長は出勤時刻になっても、依頼人達が問い合わせに来て数十分経っても、店に出てこない隊員に結果報告を、と電話したようだ。
「あ!それなんだけどぉ~、…… ふふふ♪まさかこのアタシが掘られるなんてね、久しぶりにアツイ夜だったわぁん」
《は?》
「ふふふ♪とりあえずぅ…きゃっ「何、俺と居るのに他の男と連絡取ってんの?」
ぁんっ、もぅ、やだ、ドコさわってんのよぅ♪只の上司よ~……ぁっ、ンンッ、…… 」
──── どうやら"彼"が起きたらしい。
スピーカーにされた受話器越しに、《きゃっきゃっ、うふふ》な声が聞こえ、その場に居た全員が凍りつく。
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