お仕事

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  船のスタッフの居住区は2階と3階に別れている。     3階は、映画館、劇場、ゲームセンターと、その関連する準備室以外は、   ほぼスタッフのエリア。ここにあたしに当てられた部屋がある。   大抵は2~4人部屋だけど、あたしは、一人部屋。   「 え~え? い~なぁ、なんでよー? 顔で特別扱い? 酷~い。」   と、やっかみのぶーing は無視する。   あんた、喧嘩なら何時でもOKよん ( ニヤリ。)   船に乗り込んだその日のうちに、大佐からあたしのPCにメールが届いた。   だらし無くベッドに寝そべり、PCのメールを開くと…… 。   「 ふぅ~ん。こんな仕事もあるんだ? 」   と、一人呟きメールに鍵を掛けた。   こーゆー事があるから、一人部屋なのよ。   ブルーマーメイドは出港前には、もうクリスマスの飾り付けが完了。   船内中、クリスマスソングが何処でも流される。   日本のゆうみん ( 有名な歌手だそうだ。) とか Tasturo-? yamashita とか、   お馴染みのラストクリスマス、ジョン=レノン。   あたしまで、浮かれ気分。   でも、掃除は意外と大変な作業。   床を磨くスイーパー使っていると、お客さん見ている場合じゃないし?   無防備に背中を晒している。   ……突然、襲われたらどーすんのよ! ( そんなヤツいないかも知らないけどさ。)   そんななか気になっている人がいる。   なんだ、こいつ? 不審者か、コスプレか、変態か?   と、思ったら占い師だった。   女で、ドケバい化粧に黒のドレス引きずって、真っ赤なストール羽織ってんの。   プロムナードに店持ってんですってよ。
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